仕事がデキル人材の印象として、どの業界のどの職種でも共通して見受けられるのが「仕事のスケジューリングが上手」なことでしょう。複数の案件を抱えていても、スケジュールや納期がきちんと整理されていて、予定の変更などにもすぐに対応できる。そんなスマートなタスクやTo Do管理に多くの人が憧れます。
自分で仕事を回す必要がある個人事業主やフリーランス、あるいは企業内の管理職クラスであれば特に重要度が高まるタスク・To Do管理。夏休みの宿題は最後の一週間に必死で片付けていたようなタイプの人は、社会人になってからも効率的な仕事のスケジューリングが実践できず、悩むケースが多いようです。
今回のタスク・To Do管理術を参考に、ぜひ毎日の業務の効率を上げていきましょう。
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タスク・To Do管理の定義と効率的な実践に必要な要素とは
そもそもよく言われるタスク管理とは、何を指す言葉でしょうか。例えば、似た言葉でToDo管理があります。言葉の違いを明らかにした上で、タスク管理に必要な要素について解説します。
タスク管理とToDo管理の違いとは:言葉の定義
タスク管理とは、すなわち「仕事の投入と進捗の管理」を指します。個人で完結する仕事のタスク管理であればスケジュールと進捗の管理が中心ですが、チームで取り組む仕事であれば、プランニング、割り当て管理、スケジュール管理、進捗管理、異常処置管理と多岐にわたる業務がタスク管理の範疇になります。
タスク管理とよく似た言葉であるTo Do管理との違いは「期限」です。
タスク管理の対象→決められた期限を守ることが前提の仕事
To Do管理の対象→明確な期限はないが、いつかやらなくてはいけないこと
タスク管理は納期を守るために仕事を効率よく進めるための手法と言えます。
タスク・To Do管理に必要な要素:仕事の分解と優先順位付け、課題の見える化と改善
タスク管理が発達している業界の一つが、厳密な工程管理が必要な製造業です。自動車のトヨタの生産方式として有名なかんばん方式をもとに、個人レベルでも使えるタスク管理のエッセンスを取り上げます。
トヨタのかんばん方式の原理原則は次のようになっています。
見える化:異常/変化/変更の見える化、価値の見える化、生産性の見える化、情報と知恵の共有
整流化:一個流し(シングルタスク)、一列待ち
平準化:負荷の平準化、能力の平準化
学習:PDCAサイクル、源流管理(リーン・スタイル)
かんばん方式の原理原則の中で、個人のタスク管理に置き換えていくと次のように考えることができます。
- 作業レベルまで仕事を分解し全体の工程を洗い出す
- 分解した作業を割り当てて、スケジューリング
- 仕事を進めていく中での進捗管理
- 出てくる課題を原因まで可視化できるようにする
- 上手くいくパターンを自分なりに見出す
2の段階までで、期限のあるタスクと期限のないTo Doを合わせてスケジュールを組んでいく必要があります。進捗管理に進む前段階での作業の整理が、タスク・To Do管理においては非常に重要です。
タスク管理とTo Do管理を組み合わせた効率的なスケジューリングの考え方
タスク管理やTo Do管理ができるツールは様々ですが、どのツールを使うにしても、スケジュールを組み立てる基本的な考え方が重要になります。
タスクとToDoを組み合わせたスケジューリングについて、考え方をまとめます。
タスクとToDoの分類に応じた優先付け:7つの習慣の「緊急度」✕「重要度」
スケジューリングを行うためには、各種のタスクやTo Doを整理して優先順位を決める必要があります。優先度を決めるための軸の一つが、7つの習慣で有名な「緊急度」と「優先度」のマトリクスです。
A:必須「緊急度」高「重要度」高 | B:効果性「緊急度」低「重要度」高 |
C:中断「緊急度」高「重要度」低 | D:無駄「緊急度」低「重要度」低 |
スケジューリングの際には、緊急度と重要度が両方とも高いAの必須領域のタスクと重要度の高いBの効果性領域のTo Doの優先順位を高く設定し、Cの中断領域やDの無駄を減らしていくようにスケジュールを組むのがタスク管理・To Do管理の基本方針になります。
脳科学を軸にしたスケジューリングのポイント:集中力への考慮
緊急度と重要度のマトリクスに加えて、脳科学の視点からは作業に必要な集中力を配慮した時間割を組む必要があると精神科医の樺沢紫苑氏は著書「絶対に絶対にミスをしない人の脳の習慣」で言及しています。
樺沢氏考案の「集中力のギアが上がるTo Doリスト」では、重要度が低い内容であっても高い集中力を必要とする作業は優先度を上げて扱います。集中力を組み込んだスケジューリングのポイントは以下の3点です。
- 集中力が必要な作業は早めに終わらせる。1日のスケジュールであれば、起床後数時間~午前中に終わらせるように時間配分をする。
- 遊びの時間をないがしろにしない。モチベーション向上につながるため、タスク管理のなかにきちんと入れる。
- 手書きや表計算ソフト、各種タスク管理ツールなど様々あるが、集中力が削がれる携帯電話はなるべく使わないほうがいい。
タスクやTo Doの管理が苦手な人は、抱え込んでいる仕事を作業単位に分解し、緊急度・重要度・要する集中力の3点から優先順位を付けるところからまず始めてみましょう。そうして作業を進めていく中で、進捗に問題が生じる度に各作業の優先順位を見直し、細かく改善をしていきます。この繰り返しによって、タスク・To Do管理が上手になっていくのです。
まとめ:タスク・To Do管理のツールを使いこなすためにも考え方をマスターしよう
タスク・To Do管理の定義や実践の基本についてまとめると次のようになります。
- タスク・To Do管理は、全体の仕事を作業レベルに分解し、優先順位をつけて整理してスケジュールを決める前準備が重要
- 効率的なスケジューリングには、緊急度・優先度・集中力を元に作業の優先順位を決めること。実践の中で優先順位を適宜見直していくことで管理能力が上がる。
タスク・To Do管理は、これから副業をしてみたいと考えている人には重要なスキルです。プロ人材を目指す方にはぜひタスク・To Do管理能力を身に付けていただきたいと私たちギグロースではお勧めしています。
日々の継続と訓練で上達するため、毎日のタスクやTo Doを見直しながらぜひタスク・To Do管理を磨いていきましょう。