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新規事業のアイデア出しから事業計画まで落とし込む方法:フレームワーク3選紹介

企業が成長を続けるためには、既存事業が衰退する前に新規事業を立ち上げていく必要があります。新規事業を立ち上げ軌道に乗せるためには、まず事業計画を作る必要があります。

事業計画に必要なアイデアはどのように出せばいいのか、必要な情報をいかに収集して計画にまとめていくのか、いざ新規事業立ち上げとなると初期段階から取るべき行動がわからなくなることがあります。

新規事業立ち上げの最初のフェーズであるアイデア出しから事業計画の作成までの流れや基本的な考え方、役立つフレームワークについて紹介します。

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新規事業のアイデア出しから事業計画作成まで:実現可能性の高い計画を立てる

新規事業の事業計画を作る場合、次のような流れで内容を固めていきます。

事業のアイデア出し

ビジネスとして成立するかの見定め

事業計画の作成

それぞれの段階について、詳しく説明していきます。

新規事業のアイデア発想法と具体的な事業計画へと情報を集約させる方法

新規事業のアイデア出しは、ゼロからは生まれません。多くの場合、既存の企業や事業の見直しから生まれます。例えば次のような方法でアイデアを出すことができます。

  • 競合他社の強み・弱みを分析し、顧客層や販売方法などをずらして展開する
  • 成功しているビジネスモデルを他業界に移植する
  • 海外ですでに成功している事業を真似して、日本で展開する

出したアイデアの内容は、ビジネスとして成立するかどうか精査していく必要があります。

  • ビジネスにするなら顧客はどのような人なのか
  • その商品/サービスでどんな問題を解決できそうか
  • その商品・サービスを通じて、顧客はどんな価値を感じられるのか

最終的には、販売の展開や収益を得る方法などアイデアがビジネスモデルとして成立するかを具体的に計算して、事業計画に落とし込んでいくことになります。

アイデアから事業計画作成まで検証を重ねていくべき理由

よいアイデアが浮かぶと、事業計画を思いつくままに書きたくなります。しかし、アイデア出しからビジネスプランの見極めまでのステップをきちんと経てから、事業計画を書くことを強くおすすめします。

なぜなら、アイデアが思いついた段階では「ビジネスとして上手くいくだろう」という思い込みが働くため、客観的に事業計画を評価できなくなるからです。先入観に基づいた事業計画を土台に立ち上げを進めていくと、ヒト・モノ・カネの配分が全てぶれていきます。想定外のトラブルが起きた場合にも柔軟な対応ができなくなるため、事業計画はデータや事実を自分の感情と区別しながら整理して書いていくとよいでしょう。

アイデアからビジネスモデルを検証するために使えるフレームワーク3選

データや事実に基づいて事業計画を立てるためには、数多くの情報を整理する必要があります。情報をまとめるときに便利なのが各種のフレームワークです。マーケティングで用いられるフレームワークのうち、使いやすいものを3つ紹介します。

SWOT分析:自社の市場機会や事業課題を見出すフレームワーク

SWOT分析分析とは、マーケティング戦略立案における環境分析に使うフレームワークです。強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Oppotunity)、脅威(Threat)の分析を組み合わせることで、自社にとっての市場機会や事業課題を発見します。


プラス要素マイナス要素
内部環境活かすべき「強み」は?克服すべき「弱み」は?
外部環境市場機会はあるか?避けるべき「脅威」は?

アイデア出しの段階からビジネスプランを練るための情報整理にまで広く使える考え方です。

VRIO分析:経営資源や組織能力の強みや弱みを分析するフレームワーク

VRIO分析とは、経済価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、組織(Organization)に関する4つの問いに答えることで、それぞれの経営資源が強みなのか弱みなのかを明らかにするフレームワークです。

【経済価値(Value)の問い】
自社の保有する経営資源やケイパビリティは、外部環境の脅威や機会への適応を可能にするか?
【希少性(Rarity)の問い】
その経営資源を現在コントロールしているのは、ごく少数の競合企業か?
【模倣困難性(Inimitability)の問い】
その経営資源を保有していない企業は、経営資源の獲得や開発をこれからするとしたらコスト上の不利に直面するか?
【組織(Organization)の問い】
価値があって希少で模倣コストが大きい自社の経営資源を活用するための組織的な方針や手続きが整っているか?

4つの問いの答えがYESかNOかを組み合わせることで、下記の表のように競合他社と比べた経営資源の競争優位性がわかります。

経済価値(Value)希少性(Rareness)模倣可能性(Imitability)組織(Organization)競争優位の状態
NO


競争劣位
YESNO

競争均衡
YESYESNO
一時的な競争優位
YESYESYESNO持続的な競争優位
YESYESYESYES持続的な競争優位(経営資源の最大活用)

情報・ヒト・モノ・カネの経営資源をどのように活用するか、アイデアからビジネスプランを煮詰めていく段階で特に有効なフレームワークです。

ポジショニングマップ:市場における自社商品の位置を把握するフレームワーク

ポジショニングマップは、縦軸と横軸からなる2次元の座標を用いて、市場における自社の商品・サービスのポジションを示すためのフレームワークです。マップを作ることで、市場の状況や他の競合の商品・サービスの関連性が見えてきます。

ポジショニングマップの作り方は次のとおりです。

  1. ポジショニングマップの軸を決める(商品の仕様や機能、ニーズやベネフィット、使われる機会や用途などに基づく)
  2. 選定した軸を縦軸、および横軸として、自社および競合の商品がどこに位置するかを分析していく。

マップを作るためには市場や競合のことをよく知る必要があります。ビジネスプランとしてアイデアを精査していく段階で取り入れることで、市場に即した事業内容に修正しやすくなります。

その他、市場と自社および競合の環境を整理していく3C分析や商品・サービスの顧客像を明確にするペルソナ分析も取り入れていくとよいでしょう。必要に合わせたフレームワークを用いながら、客観的な視点で検討を繰り返すことで、現実的に実現可能な事業計画が出来上がっていきます。

まとめ:新規事業の事業計画作成はデータに基づく客観的な分析視点が求められる

新規事業のアイデア出しから事業計画作成までの流れについてポイントをまとめていくと次のようになります。

  • 新規事業の事業計画を作る前に、アイデア出しを行い、ビジネスプランとして精査するステップが必要となる
  • 新規事業のアイデアは成功している既存の企業や事業から得られることが多い
  • アイデアをもとに実現可能性の高いビジネスプランを練るには、フレームワークを用いながら様々な情報を整理し事業計画の具体性を高めていく

フレームワークを用いるにせよ、市場や競合、顧客に関係した様々なデータを把握するためには客観視が事業計画作成には不可欠です。そのため、新規事業の立ち上げを経験した社外の人材からのフィードバックを求めて、事業計画立案段階からプロ人材を採用する企業も増えてきました。

参考:新規事業立ち上げのプロセスとは:トラブルに負けない事業計画の進め方

社内の人材だけではデータを分析する視点が不足している、あるいは今後展開する予定の市場に対しての情報が足りないといった場合、プロ人材の採用は新規事業の立ち上げの成功率を高める有効な手段です。

プロ人材を活用について、ギグロースでは相談を常時承っております。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。